久しぶりのハンズオン講師
コロナ禍の影響で、最近はほとんどがオンラインでの勉強会でしたが、久しぶりに現地でのハンズオンを行いました。
実に3年ぶりくらいでしょうか。やはり直接技術を教えるのは、医療従事者としての喜びを感じる瞬間です。
参加者からは、さまざまな要望が寄せられました。
- 当直中のエコーがうまくできない
- 3年目の研修医になる前に、夜勤当直のためエコーを習得したい
- 8年ぶりに循環器を復習しなければならなくなった
- 急患に対応できるエコーを身につけたい
そのため、救急エコーを中心に指導することにしました。
日本心エコー図学会のウェブサイトには、PoCUSやFOCUSのガイドラインがわかりやすくまとまっていますので、まずはそれについて説明しました。
- 私のルーチンの取り方
- 基本FoCUSで描出すべき3アプローチ5ビューの説明、取り方
- 心窩部アプローチのコツ
- 胸骨上窩アプローチのコツ
持ち時間は4時間ですが、2時間で終わってしまいました。
救急のポイントは案外少ないですね。あと何を教えたらいいか悩みましたが、通常ルーチンの描出で役立つコツを紹介しました。
- カラードプラの基本
- 連続波ドプラ、パルスドプラの使い分け
- TRPGを拾うコツ
- 拡張能の説明、取り方
- 大動脈弁狭窄症の評価
- 僧帽弁狭窄症の評価
- 壁運動の評価
- 画像を見やすくする設定
これで残り2時間を教えたら、今度は時間が足りなかったですね。結構潜在的な需要はいろいろなところにあるものだと実感しました。
終わった後の満足度はまずまずでした。久しぶりにしてはうまく教えられたかなと思いました。
業者さんからの情報
知り合いの業者さんがサポートで来られていました。休日出勤とのことですが、ちゃんと手当は出ていると聞いて安心しました。
機器の貸し出しについては勉強会のために今回準備されたそうです。勉強会によっては、機器を購入しているところもあるようです。
医療機器は薬機法のために医師や法人にのみ販売可能なので、いろいろなハンズオン勉強会でもエコー機器を持っているところは少ないそうです。
そのうち、私も勉強会の世話人とか、立ち上げとかするかもしれません。そういう時のために、今日聞いたことは覚えておくようにします。
エコーは技術次第でかなり診断の正確性が向上しますが、技術を付ける環境が乏しい社会だと感じます。
技術が上がれば、正確な診断や見逃しも減ると思いますが、施設によってやり方が異なったり、職場環境や雰囲気で習得が十分でない技師が多いようです。
また、外部のハンズオンも高額で頻度も少ないです。もっと需要があると思いますが、もし私が開催側ならもっと安価で高頻度のハンズオンを計画したいな、と思いました。